岩手県の盛岡に行ってみたいけれど、滞在日数がどれくらいが適切なのか悩んでいませんか?
結論ですが、初めて訪れる場合、盛岡の観光は2泊3日(丸3日)または3泊4日はとっておいたほうがよいと思います。
なぜなら、盛岡市街地の観光に2〜3日程度、小岩井農場の観光に1日程度かかるからです。
この記事では、電車などでアクセスし、公共交通機関で盛岡を観光する場合を想定しています。
国内、海外問わず、頻繁に旅に出ることが多い私が、盛岡ではどんなことができて、なぜ2泊3日(丸3日)または3泊4日の滞在がいいのかをお伝えします。
この記事を読むと、盛岡の観光日数をどれくらいにするとといいかがわかります。
*それぞれの施設の営業時間、入場料など、詳細は変更になることがあるので、各施設のサイトで最新の情報を確認してください。
観光スポット
小岩井農場
”小岩井農場 まきば園”というのが、上の地図に示した観光で入場できるエリアです。
(示したエリアは、おおよそのエリアです。)
小岩井農場自体は、このまきば園の100倍近い面積があるようで、北は岩手山の麓、南は小岩井駅付近まで広がっているようですが、このまきば園だけでもかなり広大で、見るべきこと、するべきことが数多くあります。
牧場というと、20〜30分で回ることができる小さな牧場から、何時間もかかる大きな牧場まであります。
私は、小岩井農場まきば園を訪れる前は、多く見積もっても2〜3時間あれば十分かと考えていました。
しかし、実際訪れてみると、あっという間の6時間の滞在で、始発の9:05 盛岡駅発 →9:35 小岩井農場まきば園着で向かい、最終の15:30 小岩井農場まきば園発 → 16:00 盛岡駅着で帰ってくるという状況でした。
午前半日で盛岡市内に戻り、午後は盛岡市内の観光を続けるつもりでしたが、できませんでした。
初めて小岩井農場に行かれる方は、1日とっておくことをお勧めします。
小岩井農場について、詳しく記載した記事がありますので、参考にしてください。
啄木新婚の家
盛岡市出身の石川啄木が、妻の堀合節子と新婚の際に3週間暮らした家で、盛岡市指定有形文化財に指定されています。
家の中に入り、見学することができます。
啄木の年表や、節子とのエピソードなども紹介されています。
石割桜
樹齢350〜400年の大きな桜が、花崗岩の巨石の割れ目から生えており、国の天然記念物に指定されています。
盛岡地方裁判所敷地内にあります。
私が訪れた時は9月だったので、残念ながら桜を見ることはできませんでした。
櫻山神社
櫻山神社は1749年に創建された歴史のある神社で、永続神・開拓神・安泰神・学問神の四柱の神々を祀っています。
盛岡城三の丸にあります。
もりおか歴史文化館
盛岡の祭りや観光情報を紹介する、”祭り企画展示室”、”祭り常設展示室”、”山車展示ホール”、”町なか情報センター”などの無料エリアと、
盛岡藩の歴史や南部家の宝を展示する、”歴史常設展示室”、”企画展示室”などの有料エリアからなる施設です。
有料にはなってしまいますが、歴史常設展示室で盛岡の歴史を知ってから観光すると、楽しさが増しますので、オススメです。
盛岡城跡公園
盛岡城は、盛岡藩初代藩主 南部信直が、1597年より利直(2代藩主)を総奉行として築城を開始、3代藩主 南部重直が入城して以降、盛岡南部氏の居城となった城です。
明治時代、廃藩置県の後に陸軍省の管轄となり、城内の建物の大半が取り壊されました。
その後、岩手公園として整備されています。
2006年に開園100周年を記念し、盛岡城跡公園と改称しています。
園内には天守など建物はありませんが、街の景色を見下ろしながら散策することができます。
ござ九・森九商店
竹細工や和の生活雑貨を扱う、昔ながらの商店です。
とても雰囲気のある店構えをしていて、多くの人が訪れています。
このお店の裏側の中津川沿いは、川沿いの散歩をするのにも適しています。
紺屋町番屋
紺屋町番屋は、明治時代に盛岡消防よ組番屋として建てられ、その後、大正時代に消防組第四部事務所として改築された建物といわれています。
2018年盛岡市景観重要建造物に指定されたのち、2022年交流体験施設としてオープンしています。
火の見櫓のある可愛らしい建物で、石畳や窓枠、窓ガラスの一部には大正当時のものが使われています。
中には、雑貨屋さんがあり、またカフェも営業しています。
岩手銀行赤レンガ館
岩手銀行赤レンガ館は、1911年に盛岡銀行の本店として落成した建物です。
赤煉瓦のクラシックな建築で、東京駅を設計した辰野金吾による設計です。
国の重要文化財に指定されています。
館内を見学することができ、無料の「岩手銀行ゾーン」と有料の「盛岡銀行ゾーン」があります。
もりおか啄木・賢治青春館
1910年に旧九十銀行の本店として建てられた煉瓦造りのレトロな建物で、現在は、石川啄木や宮沢賢治の作品、歴史について学ぶことができる場所になっています。
建物は国の重要文化財に指定されています。
1階には初版本や資料が並ぶ”常設展示室”やカフェスペース、2階には企画展やコンサートが行われる”展示ホール”があります。
木伏 MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD
こちらは盛岡駅から歩いてすぐ、北上川沿いに200mほどに広がる木伏緑地です。
川沿いの眺めの良い場所に飲食店が並び、おしゃれな雰囲気の中、食事をしたり、カフェでくつろいだりすることができます。
他にも、ヨガ、カヤック、BBQ、キャンプなど、様々なことができるようになっています。
詳細は、下記サイトで確認してください。
私は新幹線の出発時間まで、こちらでゆっくりしてから駅に向かいました。
マリオス 20階 展望室
盛岡駅の西口から出て、すぐ目の前にある高層ビルの展望室です。
92mの高さにある20階の展望室からは、盛岡市、岩木山、姫神山、北上川など周囲を一望できます。
18:00には閉館してしまうので、夏ですと難しいかもしれませんが、日が沈む時間帯に訪れると、美しい夕陽や夜景も見ることができます。
旧石井県令邸
第二代石井省一郎県令の私邸として、明治18〜19年頃に建てられた煉瓦造りの盛岡市で最も古い洋館です。
不定期開館になっているので、下記サイトで確認してから訪れてください。
南昌荘
盛岡出身の実業家 頼川安五郎が明治時代に建てた邸宅です。
趣のある邸宅と美しい庭園を見ることができます。
庭は国の登録記念物、盛岡市の指定保護庭園及び景観重要建造物に指定されています。
大慈寺
創建 寛文13年(1673年)、禅宗の一派の黄檗宗の寺院です。
平民宰相として知られる第19代内閣総理大臣 原敬の墓所があります。
青龍水
江戸時代には自噴する湧水で、地域の生活用水として使われてきました。
明治時代には、目の前の祇陀寺の湧水地から木管で引水するようになりました。
この時に、祇陀寺に伝わる青龍伝説によって、青龍水という名付けられたようです。
昭和45年には枯れたため井戸になっており、現在では共同井戸として管理されています。
大慈清水 だいじしみず
祇陀寺と大慈寺を水源とし、江戸時代から利用されていた歴史ある清水です。
明治時代、近くの大慈寺のわき水を木管で引き水をするようになり、その後、わき水は枯れ、現在は井戸となっています。
井戸は用途ごとに分けられ、上から飲み水用、米研ぎ用、洗いもの用、足洗い用とに分けられています。
もりおか町家物語館
旧岩手川酒造 鉈屋町工場の跡地を改修しオープンした施設です。
母屋・文庫蔵・浜藤の酒蔵・大正蔵の4棟を中心に6つのエリアから成り立っています。
浜藤の酒蔵では、酒蔵の歴史、昭和の記録映像、下屋では、旧岩手川の資料展示などを見ることができます。
また母屋には総合案内所、コミュニティスペースがあり、観光案内や各種の催しものが行われています。
大正蔵 時空の商店街では、盛岡の特産品や工芸品の販売、喫茶店があります。
時空の展示室はギャラリーで、盛岡市所蔵美術品などの展示がされています。
盛岡八幡宮
延宝八年(1680年)に、南部重信により建立され、農業、工業、商業、学問、衣食住など人間生活の神として祀られています。
県下一の大社で、多くの参拝者が訪れます。
岩手県立美術館
盛岡駅西口方面から雫石川を越えると盛岡市中央公園があり、その一角にある県立の美術館です。
萬鐵五郎、松本竣介、舟越保武の郷土美術家の作品を集め、他にも現代を活躍するアーティストの絵画、彫刻なども展示されています。
また様々なテーマに基づく企画展も開催されています。
他には講演会、ワークショップ、シネマ上映会、コンサートなどのイベントも開催されています。
またレストランやミュージアムショップなども併設しています。
原敬記念館
平民宰相として有名な第19代 内閣総理大臣 原敬の生家に隣接して建てられた記念館です。
政界の貴重な資料、亡くなる直前までつけられていた原敬日記、手紙、遺品などが展示されています。
敷地内には、盛岡市指定有形文化財に認定されている1850年に建てられた生家も残されています。
岩山展望台
標高340.5mの岩山の山頂から、盛岡の市街、北上川、岩手山、八幡平などを望むことができる展望台です。
夜景スポットとしても有名です。
盛岡駅から車で15〜20分で向かうことができますが、公共交通機関で直接アクセスするのは難しく、タクシーなどを利用するのが良さそうです。
旧南部氏別邸庭園
江戸時代、盛岡藩の城中で用いる薬草栽培をする所 御薬園があったところで、その廃止後に藩主の別荘地となりました。
明治維新後に建物が取り壊されましたが、1908年に南部家第43代当主南部利淳により、建物と庭園が整備され、現在に至ります。
旧別邸大広間から座って鑑賞することを重視した回遊式庭園となっています。
秋には紅葉の名所として、賑わいます。
高松の池
江戸時代、盛岡の治水の目的で、上田の地に三段の堤防が築かれました。
三段の堤防 上堤、中堤、下堤のうち、中堤が高松の池として残っています。
池の周りに1周1.4kmの遊歩道があり、四季を感じながら20分ほどで散策できます。
「日本さくらの名所100選」にも選ばれており、桜の名所でもあります。
岩手県立博物館
岩手県の歴史、考古、地質、民族、生物などの資料が幅広く展示される博物館で岩手の自然や文化を学ぶことができます。
国重要文化財の「曲り家」、「直屋」もあります。
屋外には芝生広場、植物園や岩石園があり、散策することができます。
実際のスケジュール例
私が実際に旅したスケジュールです。
2泊3日で訪れたのですが、初日は夜に東京を出発したので、盛岡に到着したのが、夜22時半頃でした。
そして、最終日に21時少し前の盛岡発の新幹線に乗っています。
このため、私の旅行は1泊2日に近いと思われます。
1日目
22:27 盛岡着
2日目
9:30 ホテル出発
〜徒歩〜
9:50〜10:30 ホテル周辺で朝食
〜徒歩〜
10:40〜10:50 いーはとーぶアベニュー材木町商店街
〜徒歩〜
11:00〜11:20 啄木新婚の家
〜バス(でんでんむし)〜
11:40〜11:50 石割桜
〜徒歩〜
11:55〜12:05 櫻山神社
〜徒歩〜
12:15〜13:15 もりおか歴史文化館
〜徒歩〜
13:20〜14:20 白龍(ぱいろん) 本店 で昼食
〜徒歩〜
14:30〜15:00 盛岡城跡
〜徒歩〜
15:10〜15:30 岩手銀行赤レンガ館
〜徒歩〜
15:40〜16:40 紺屋町番屋 (カフェで休憩)
〜徒歩〜
16:45〜16:55 茣蓙九・森九商店
〜徒歩〜
17:00〜17:30 もりおか啄木・賢治青春館(旧第九十銀行本店本館)
〜徒歩〜
17:35〜18:10 monaka (おみやげ探し、休憩)
〜徒歩〜
18:15〜 東家本店 (夕食)
3日目
9:05 盛岡駅発 →(路線バス)→9:35 小岩井農場まきば園着
小岩井農場 滞在
15:30 小岩井農場まきば園発 → (路線バス)→16:00 盛岡駅着
16:10〜17:00 カフェで休憩
〜徒歩〜
17:20〜18:00 マリオス 20階 展望室
〜徒歩〜
18:10〜19:00 木伏 – MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD –
〜徒歩〜
19:10〜19:40 駅でおみやげやさん周り
19:50〜20:30 焼肉・冷麺 大同苑 フェザン店で夕食
20:50 盛岡発 東北新幹線乗車
私の日程では、最初に観光地リストを示した「旧石井県令邸」以下の観光地を訪れることができていません。
というのも、小岩井農場の観光に多く時間がかかったからです。
盛岡を旅行する際に、小岩井農場は訪れるべき観光地の一つになります。
そして、小岩井農場は盛岡駅から離れていますし、見るべきところ、するべきことが多くあります。
私は、そのことを知らず、ちょっと見てくるつもりで行ってしまい、何だかんだとほぼ1日かかりました。
このため、予定していたよりも、盛岡市内の観光地を回る時間がなくなってしまいました。
あと1日あれば、もう少し市内の観光をすることができるなと感じました。
このため盛岡旅行をする際には、1日目の午前中から、3〜4日目の夕方まで、つまり丸2泊3日または3泊4日とれる日程をお勧めしたいと思います。
それを踏まえて、以下に観光のプラン例を挙げておきます。
ほとんどの観光地を網羅したい方は、3泊4日、多少絞る方は、2泊3日かと思います。
2泊3日の場合は、3日目の午後の①〜⑤の中から、好みに合う場所を選んでください。
3泊4日の場合は、3日目の午後の①〜⑤の中から、組み合わせてプランを作ってください。
観光プラン例
1日目
10:00〜10:30頃 盛岡駅着
10:30 盛岡駅出発
〜徒歩〜
10:40〜10:50 いーはとーぶアベニュー材木町商店街
〜徒歩〜
11:00〜11:20 啄木新婚の家
〜バス(でんでんむし)〜
11:40〜11:50 石割桜
〜徒歩〜
11:55〜12:05 櫻山神社
〜徒歩〜
12:15〜13:15 もりおか歴史文化館
〜徒歩〜
13:20〜14:20 昼食
〜徒歩〜
14:30〜15:00 盛岡城跡
〜徒歩〜
15:10〜15:30 岩手銀行赤レンガ館
〜徒歩〜
15:40〜16:40 紺屋町番屋 (カフェで休憩)
〜徒歩〜
16:45〜16:55 茣蓙九・森九商店
〜徒歩〜
17:00〜17:30 もりおか啄木・賢治青春館(旧第九十銀行本店本館)
〜徒歩〜
17:35〜18:10 monaka (おみやげ探し、休憩)
〜徒歩〜
18:15〜 東家本店 (夕食)
2日目
9:05 盛岡駅発 →(路線バス)→9:35 小岩井農場まきば園着
小岩井農場 滞在
15:30 小岩井農場まきば園発 → (路線バス)→16:00 盛岡駅着
16:10〜17:00 カフェで休憩
〜徒歩〜
17:20〜18:00 マリオス 20階 展望室
〜徒歩〜
18:10〜19:00 木伏 – MORIOKA KIPPUSHI WATER NEIGHBORHOOD –
〜徒歩〜
19:00〜 夕食
3日目
9:00 盛岡駅
〜バス、徒歩〜
9:30〜10:00 盛岡八幡宮
〜徒歩〜
10:10〜11:00 もりおか町家物語館
11:05〜11:10 大慈清水 だいじしみず
11:15〜11:30 大慈寺
11:35〜11:40 青龍水
11:55〜12:15 旧石井県令邸
12:20〜12:50 南晶荘
13:00〜14:00 昼食
午後は①〜⑤のいずれか
①14:30〜15:30 岩手県立美術館 または 原敬記念館
②14:15〜15:15 岩山展望台
③14:30〜15:30 旧南部氏別邸庭園
④14:30〜15:30 高松の池
⑤14:50〜15:50 岩手県立博物館
17:00 盛岡駅発
まとめ
盛岡市街地の観光に2〜3日程度、小岩井農場の観光に1日程度かかるので、
初めて訪れる場合、盛岡の観光は2泊3日(丸3日)または3泊4日はとっておいたほうがよいと思います。
私の記事が、みなさんの旅行プラン作成に役に立てば嬉しいです。
では、よい旅を!